最近の相場は荒れ模様で、新NISAで特に米国株への投資を行っている多くの方が不安を感じている状況かと思います。
2025年2月28日現在の市場状況
・投資信託の評価額も減少
米国株式全体の調整局面で、S&P500や全世界株式(オルカン)などのインデックスファンドの基準価額が下落。
・円高進行
1ドル150円前後で推移、海外資産の円換算評価額が目減り。
・日経平均も下落
日本市場も影響を受け、日経平均株価が下落傾向。
このような状況では「もう売ったほうがいいのでは?」と不安になるかもしれませんが、長期投資の視点では慌てる必要はなく、過去の暴落と回復の歴史を振り返ってみても慌てて売却することが必ずしも最善の選択肢ではないことがわかります。
そのため、今回は下落局面でも冷静さを失わずに、狼狽売りを防ぐためのポイントと長期投資家が取るべき行動について解説します。
インデックスファンドの観点から見る相場
⒈ インデックス投資は短期的に見れば下落はあるもの
インデックス投資は、市場全体に分散投資する手法。短期的には下落もあるが、長期で見れば右肩上がりの傾向があります。
・S&P500は過去50年以上、何度も暴落を経験しながら成長してきました。
・全世界株式(オルカン)も同様に、世界経済の発展とともに長期的には上昇傾向にあります。
つまり、今回の下落も長期投資家にとっては通過点に過ぎないのです。
⒉ 円高の影響も一時的
円高が進むと、海外資産の円換算評価額が下がるため、一時的に「資産が目減りした」と感じやすいです。しかし、為替は常に変動するものであり、長期で見れば円安局面もあり、逆に評価額が増える可能性もあります。
過去の暴落と回復事例
リーマンショック(2008年)
S&P500指数は約50%下落をしましたが、その後約5年で元の水準に回復し、その後も上昇を続けました。
コロナショック(2020年)
パンデミックで市場が混乱しS&P500は1ヶ月で約30%の急落をしました。しかし、その後の金融緩和や経済回復により、半年後には回復しています。
どちらのケースにおいても、「下落時に売った人」は損を確定させ、「持ち続けた人」はその後の回復で利益を得ています。
今こそ冷静な行動を
⒈ 長期投資の基本を思い出す
インデックス投資は「市場に居続けること」が重要です。価格変動を気にしすぎず、長期目線を貫くことが成功の鍵と言えるでしょう。
⒉ 積立投資を継続する
・下落相場こそ、安く買えるチャンスです。毎月の積立投資を継続することで、ドルコスト平均法の利点を活かすことができ、平均取得単価を下げられます。
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まとめ
米国株の下落 & 円高で一時期的な評価額は減少していますが、長期目線では回復する可能性が高く、過去の暴落と回復の事例を見ても「持ち続けた人」が最終的に勝っています。SNSやニュースなどのネガティブな情報や感情に流されず、長期目線を忘れずに投資を続けましょう。